残業ゼロでも限界だった。わたしを追い詰めた職場の空気

わたしのこと

はじめに

仕事を休むようになってから、考えたくなくても、いろんなことを考えるようになりました。

「なぜこんなにしんどかったんだろう?」
「私は、本当に頑張ってなかったのかな?」
そんなふうに、自分の心に問いかける日が増えました。

面談で聞かれたのは「残業は多かった?」ということ

休職前、会社の人との面談では、こう聞かれました。

「残業が多かったの?」
「スケジュールがうまく組めなかったのかな?」

でも、わたしはほとんど残業していませんでした。
なぜなら、就業時間になるとスイッチが切れたように、そのまま布団に倒れ込んでいたからです。

「今やった方が明日の自分が楽だ」とわかっていても、体も心も動いてくれなかった。

「仕事が多いわけじゃないのに、なんで?」というモヤモヤ

ネットで「うつの原因」などを調べると、
「残業時間が月100時間を超えていた」「仕事の量が異常だった」
そんな記事がたくさん出てきます。

でも、わたしは違った。
仕事量は、そこまで多くなかった。

それなのに、どうしてこんなにつらかったんだろう。
答えの見えないモヤモヤに包まれて、さらに自分を責めてしまいました。

わたしを苦しめたのは「心理的な環境」だった

今ならはっきり言えます。
わたしがつらかったのは、仕事の“量”ではなく、“孤立感と心理的な負荷”でした。

ひとりきりの部署で、誰にも相談できなかった

私の部署は、人が辞めてしまった結果、実質ひとり状態になっていました。
誰かに相談したくても、そもそも話す相手がいなかったんです。

他部署には頼りにくかった。頼ったとき、実際にこう言われた

以前、他部署に仕事の一部をお願いしたときに、実際にこう言われました。

「その部署のことは、その部署でやってください」

この言葉が強く残っていて、それ以来、他の部署に何かを頼むことがとても怖くなりました。
どれだけ手が回らなくても、「なんとか自分でやらなきゃ」と思い込んでいました。

上司がいないような感覚。自分を守ってくれる人がいなかった

他部署の上司は、ちゃんと自分のメンバーを守っていました。
でも、わたしにはそういう存在がいませんでした。

いつも「大変ですね」と気を遣っていたのは私の方で、
「自分なんて、たいしたことやってないのに…」と思って、弱音も吐けなくなっていました。

怒られないためのメール。言葉ひとつにも緊張していた

わたしはいつの間にか、メールの1文を書くにも、神経を張り詰めるようになっていました。
相手は部長クラスの人ばかりで、何をどう伝えたら角が立たないか、怒られないか…ばかりを考えていました。

気を遣いすぎて、どんどん“本当の自分”を押し込めるようになっていったんです。

限界がきたのは、ほんの些細な出来事だった

ある時、大きな社外対応の担当を任されました。
準備も調整も慣れない中で、必死に進めていた中——

一緒に関わるメンバーに、何度も「今日って何時からだっけ?」と聞かれました。
そのとき、ふと思ったんです。

「どうしてそこまで人任せなの?」
「こっちだって初めてで必死なのに…」

その瞬間、心の糸がプツンと切れたような感覚がありました。

おわりに

わたしの経験は、派手なエピソードも、明らかなパワハラもありません。
でも、日々の中でずっと“気を張りつづけなければならなかったこと”、
そして“誰にも頼れなかったこと”が、少しずつ心をすり減らしていたんだと思います。

仕事量が問題じゃない人もいる。
“どんな空気の中で働いていたか”が、しんどさの本当の理由だったりする。

もしあなたが「なぜつらいのかわからない」と感じていたら、
きっとそれも立派な“サイン”なんだと思います。

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